アプライド・タイポグラフィ・ワークショップ、東京
エディション 1:(複数の)私的方法論
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Applied Typography Workshop, Tokyo
edition 1: Private Methodologies
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2月8日[土]/9日[日]/ 11日[火・祝]
Kanzan Gallery/馬喰町
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タイポグラフィーの領域において、日本の第一線で制作・批評を展開されている方々を招いて、
少人数制の、実践的なタイポグラフィーのワークショップとポートフォリオ・レビューとディスカッションのイベントを開催します。
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今回のテーマは「私的方法論」。
講師の方々には一般的な知識よりも普段制作を行うための具体的な手順と技術を中心にご紹介いただきます。
短期間で、各講師の個性的な知と技のエッセンスを身につける絶好の機会です。
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また、デザインの世界ではまだめずらしいと思われる「ポートフォリオ・レビュー」を行います。
自己の制作物に対して、短時間の間に、複数の専門家から多角的なアドバイスを受けることができます。
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エミール・ルーダー『タイポグラフィ』、ヨゼフ・ミューラー=ブロックマン『グリッドシステム』という
「スイス・タイポグラフィー」に関する2冊の主要著作が昨年邦訳されました。
歴史的でありながら、いまだ影響力の大きいこの動向について、
現代の日本的な文脈から再検証するディスカッションも最後に行います。
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遠隔地からの参加もしやすいよう、期日を集中させました。
学生も初心者も参加可能です。
部分聴講もご相談ください。
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*講師紹介は下にあります。
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2月8日[土]
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12:00-19:00│ワークショップ:私的方法論
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space_A:イエン・ライナム「英語タイポグラフィー」追加2名募集
母国アメリカの名門芸術大学CalArtsでタイポグラフィーを学び、
日本でデザイン・批評活動を行うイエン・ライナム氏が、
日本人が輸入した知識ではなく、リアルでコンテンポラリーな英語のタイポグラフィーを、
自らのデザインのプロセスに沿って紹介します。
通訳:大久保玲奈/translator:Renna Okubo
*English speaking people are also welcome!
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space_B:秋山伸「日本語タイポグラフィー:1」 ワークショップ予約終了(聴講予約可能)
空間把握のトレーニングと文字調整から書籍のフォーマット・デザインまで、
日本語タイポグラフィーの要点を把握し、各種の応用を経験するプログラムの前半。
キーワード=比例、余白の配分、文字調整、ボリュームの対比→表札、名刺、はがき、チラシ
*予めどのようなことを知りたいかをお知らせいただければ、できるだけ内容をそれに調整します。
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料金=一般30,000円/学生20,000円
定員=各先着3名/予約・お問い合わせ:info@editionnord.com
*AB両方の受講はできません。
*一部の時間帯の聴講のみをご希望の方はご相談ください。
*受講者の経験は問いませんが、パソコンで文字組みのできる方が好ましいです。
*パソコンの持ち込みが必要です。携帯用以外のパソコンについては、予め受け取りもできます。ご相談下さい。
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2月9日[日]
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12:00-19:00│ワークショップ:私的方法論
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space_A:ニコール・シュミット「日・欧文タイポグラフィー」ワークショップ予約終了(聴講予約可能)
スイス、バーゼルで学び、父とともにヘルムート・シュミット・デザインを牽引してきたデザイナー、ニコール・シュミット氏。
「詩的タイポグラフィー」と称され、世界的に高い評価を受けるその文字造形と空間把握の行程の実際に立ち会います。
キーワード:意味、濃度、流れ
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space_B:秋山伸「日本語タイポグラフィー:2」ワークショップ予約終了(聴講予約可能)
空間把握のトレーニングと文字調整から書籍のフォーマット・デザインまで、
日本語タイポグラフィーの要点を把握し、各種の応用を経験するプログラムの後半。
キーワード:判型、製本、版面、行間、記号、台割、ヒエラルキーと分節、本文組、見出しと本文の対比→ブック・フォーマット
*予めどのようなことを知りたいかをお知らせいただければ、できるだけ内容をそれに調整します。
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料金=一般30,000円/学生20,000円
定員=各先着3名/予約・お問い合わせ:info@editionnord.com
*AB両方の受講はできません。
*一部時間帯の聴講のみをご希望の方はご相談ください。
*受講者の経験は問いませんが、パソコンで文字組みのできる方が好ましいです。
*「日本語タイポグラフィー:2」は「日本語タイポグラフィー:1」の応用編ですが単独受講も可能です。
*パソコンの持ち込みが必要です。携帯用以外のパソコンについては、予め受け取りもできます。ご相談下さい。
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2月11日[火・祝]
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15:00-19:00│ディスカッション「スイス・タイポグラフィー再考」
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パネリスト=イエン・ライナム/古賀稔章/白井敬尚/室賀清徳/(50音順)│司会=秋山伸
オブザーバー=ニコール・シュミット
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15:00—15:10_イントロダクション
15:10—15:30_基調発表─1
古賀稔章「スイス・タイポグラフィー基本文献概説(仮題)」
室賀清徳「日本語におけるスイス・タイポグラフィの受容(仮題)」
15:30—16:30_ディスカッション1_スイス・タイポグラフィーまで:歴史、機能、日本
16:30—18:40_質疑応答
16:40—16:50_展示資料解説:ニコール・シュミット、ほか
16:50—17:00_休憩
17:00—17:20_基調発表2
秋山伸「記述様式としてのグリッド・システム─空間・テキスト・出来事(仮題)」
イエン・ライナム「“インターナショナル・スタイル”から“グローバル・スタイル”へ(仮題)」
17:20—18:20_ディスカッション2_スイス・タイポグラフィーから:(新たな)構造、普遍性、国際性
18:20—18:30_質疑応答
18:30—19:00_自由対話
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エミール・ルーダー『タイポグラフィ』、ヨゼフ・ミューラー=ブロックマン『グリッドシステム』という
「スイス・タイポグラフィー」に関する2冊の主要著作が、昨年邦訳されました。
歴史的ながらいまだに影響力のあるその文字造形上の様式について、
それら出版物の刊行に携わった4人の方(古賀、白井、シュミット、室賀氏)に参加いただき、
ライナム氏、秋山が加わって、それを現代、特に日本の文脈から再検証します。
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前半は主に、ヨーロッパでのそのなりたちの歴史、機能的な評価、そして日本での受容の経緯と現状を、
後半は、未来に向けて、それをどのように継承・発展させるかについてを、
テーマとする予定です。
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ニコール・シュミットさんからは貴重な資料を展示していただき、途中でその説明をしていただきます。
「スイス・タイポグラフィー」関連、パネリスト書籍の販売もあります。
イベントの最後には、オーディエンスとパネリストとの自由対話の時間も設けます。
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料金=一般2,000円/学生1,000円(ワークショップ受講者は無料)
定員=20名/予約不要
お問い合わせ:info@editionnord.com
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主催:ATWT Committee
協力:Kanzan Gallery 一般財団法人日本写真アート協会
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講師紹介│50音順
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秋山伸│Shin Akiyama│グラフィック・デザイナー/パブリッシャー
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東北大学工学部建築学科卒業。東京芸術大学美術研究科建築専攻修了。
1990年代より、東京・新宿で、建築・デザイン・美術の領域で、展覧会グラフィックや書籍のデザインに携わる。
その建築的な構築物としてのタイポグラフィーや造本は、
ライプチヒ「世界で最も美しい本」コンクール、ブルノ・グラフィック・デザイン・ビエンナーレやニューヨークADCなどで、
国際的な評価を得ている。
近年、東京藝術大学先端芸術表現科やミームデザイン学校、神戸芸術工科大学等で講師をつとめた。
また、国内のみならず、ソウル、台北、北京、上海やベルリン、チューリッヒなどでのレクチャー、ワークショップの経験がある。
現在、日本造本装丁コンクール審査員。
editionnord.com
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イエン・ライナム│Ian Lynam│グラフィック・デザイナー/タイポグラフィー研究
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CalArts(カルアーツ/カルフォルニア・インスティテュート・オブ・ジ・アーツ)で、デヴィッド・カーソンに師事。
グラフィックデザイン、デザイン教育、デザイン研究の交差する領域で活動。
デザイン・スタジオIan Lynam Designを運営し、
タイプ・デザイン、タイポグラフィ、アイデンティティ・デザイン、インテリア・デザインに携わる。
現在、テンプル大学日本校で教授をつとめるほか、
ミームデザイン学校、バーモント大学でも教鞭をとっており、CalArtsのビジティング・クリティックでもある。
グラフィック・デザインに関する批評活動も国際的に展開しており、
ドイツSLANTED誌や日本の「アイデア」誌に執筆し、また自らデザインに関する書籍を数多く出版している。
ianlynam.com
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ニコール・シュミット│Nicole Schmid│グラフィック・デザイナー
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大阪府生まれ。大学では杉浦康平の下、卒業制作として「文字と音」を作成。
後、スイスに留学し、バーゼル造形芸術大学で、ヴォルフガング・ワインガルトに師事。
2009年より、父の元、ヘルムート・シュミット・デザインで働く。
バーゼル派の直系であり、世界的に評価される氏の「詩的タイポグラフィー」を受け継ぎつつ、
さらに、母国日本の言語・文化的環境に呼応したかたちで発展させる仕事を続けている。
2011年よりアート・デザイン・プロジェクト「phono/graph」に参加。
現在、神戸芸術工科大学非常勤講師をつとめている。
hsdesign.jp
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ゲスト紹介│50音順
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古賀稔章│Toshiaki Koga│タイポグラフィ研究
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1980年福岡県北九州市生まれ。
慶應義塾大学環境情報学部卒業、東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了、同大学院博士課程在籍。
研究対象はタイポグラフィ、書物文化論。
デザイン誌「アイデア」の編集者(2004-09年)を経て、
近年は、グラフィック・デザインやタイポグラフィに関する執筆・翻訳・研究活動と並行して、
アーティストやデザイナーとの協働による印刷物の編集や批評的実践へと自発的に関わる。
主な論考──「Japan-ness in Typography」、「近代タイポグラフィの源泉:ジョウゼフ・モクソンと『メカニック・エクササイズ』」。
共編著──『SPECULATIONS 人間中心主義のデザインをこえて』(ビー・エヌ・エヌ新社/2019)、
訳書に『グリッドシステム』(ヨゼフ・ミューラー=ブロックマン:著/白井敬尚:監修/ボーンデジタル/2019)
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白井敬尚│Yoshihisa Shirai│グラフィック・デザイナー/タイポグラフィー研究
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株式会社正方形(清原悦志主宰)を経て、1998年白井敬尚形成事務所を設立。
ブック・デザイン、エディトリアル・デザイン、展覧会周知物など、タイポグラフィを軸としたデザインに従事している。
2005年より10年間にわたりデザイン誌「アイデア」のアート・ディレクションとデザインを担当。
主な著作──「日本の活字版印刷を支えたアメリカの活字版印刷」『日本の近代活字 本木昌造とその周辺』(近代印刷活字文化保存会)、
「タイポグラフィ 言語造形の規格化と定数化の軌跡」『言語社会2』(橋大学大学院言語社会研究科)、
「活字とグリッド・システム──ブックフォーマットの形成」『文字講座』(誠文堂新光社)
主な展覧会──「本の知と美の領域VOL.1 白井敬尚の仕事」展(デザインギャラリー1953/2011)、
「組版造形 白井敬尚」(ギンザ・グラフィック・ギャラリー/2017)
朗文堂タイポグラフィスクール新宿私塾講師。ミームデザイン学校講師。
武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科教授。
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室賀清徳│Kiyonori Muroga│編集者/デザイン批評
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前「アイデア」誌編集長(2001-20)。
グラフィック・デザイン、タイポグラフィ、視覚文化についての書籍を中心に編集する。
また同領域についての執筆および教育活動も国際的に行っている。
近年の編著書に『作字百景』『ピクセル百景』(グラフィック社)、エミール・ルーダー『タイポグラフィ』(監訳/ボーンデジタル)など。
共同キュレーションに第27回ブルノ国際グラフィック・デザイン・ビエンナーレ「Study Room」(2016年)や
「グラフィズム断章:もうひとつのデザイン史」展(クリエイション・ギャラリーG8/2018年)。
武蔵野美術大学、東京藝術大学、多摩美術大学非常勤講師。
ミームデザイン学校講師。
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ワークショップ内容
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イエン・ライナム「英語タイポグラフィー」│通訳:大久保玲奈
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A workshop that explores active typography
through a series of projects looking at micro- and macro-typography.
タイポグラフィへのミクロとマクロな視点のもとに一連の課題を経て、アクティブなタイポグラフィを探求します。
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1-10: An Exercise in typographic hierarchy:
Creating typographic hierarchy using scale & type choice with supplied photographs
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Perfect paragraph:
Typesetting the perfect paragraph + Text Detailing handout
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Booklet project:
Anatomy of a book
Fast thumbnailing with pre-printed thumbnail sheets
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Eyes Ears 1:
Villard grid
Neoclassical composition
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Eyes Ears 2:
Modern grid
Modern composition
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ニコール・シュミット
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継続的に制作しているアーティストの、パンフレットを皆で協力して作ります。
日+伊のバイリンガルを扱います。
普段ぞんざいに扱われがちなキャプションに着目します。
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